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乙女の騎士 オットメン・ブレード 〜前編〜

「七瀬、よくがんばってくれた」
「先輩・・・・」
「これから、お前は乙女を目指せ!髪を伸ばしてリボンを付けろ!そうして、新しい自分を見つけるんだ」
「はい!」
「しかし、いくらなんでもお前にはいきなり乙女は難しすぎる」
「・・・・(どういう意味よぉっ!)」
「そこで、お前にこれを渡しておこう」
「キレイなクリスタルですね?」
「そう、そのクリスタルを手にして『オットセッター』と叫べば、お前は無敵の乙女『オットメン・ブレード』に・・・・」
「なるかっ!」
ゴスッ!
一撃で、お世話になった元部長を地面をなめさせる七瀬。
「ぐぁ!し、しかし七瀬、お前はもう、オットメンなのだ。この運命から逃れることは出来・・・・はうっ!」
トドメの踏み付けを受けて、元部長は沈黙した。
しかし、彼の言葉に嘘偽りはなく、クリスタルを手放そうとする、あるいは戦いを避けようとする七瀬の努力はすべて水泡に帰す結果となる。
そして、七瀬は誓うのであった。
「転校よ・・・・こうなったら、転校して一からやり直すしかないわっ!」

 

 

乙女の騎士オットメン・ブレード主題歌『Demon』

七瀬の傷ついた枝毛を
浩平が暇で切り捨てる
留美の知らない間に
たくさん床に散らばったお下げ
Oh,yea...Oh,no!
首締めながら乙女の気持ちを伝えて
理由のある怒りがこぼれ落ちる
留美ははしたないバイオレンス
このドアホを最期の輝きが包む
Ah, 遠慮は要らない
Ah, Let’s you see the hell.
Ah, Let’s you see the demon.
Ah, Let’s you see the hell.

 

 

「急がないと遅刻だよ!」
「むう・・・・長森が起こしにくるのが遅かったおかげで苦労させられる」
「素直に起きない浩平が悪いんだもん!遅刻したら、茜長官がうるさいよっ!」
「うるさい茜って想像できないんだが・・・・」
想像してみた。
・・・・
やはり無理がある。
クールすぎるほどクールな外宇宙開発機構長官。
茜は
「浩平っ、前!」
などと思うのだ。
は?

ズドーン!
ゴロゴロゴロ、ズシャーーーーッ!
パリーン!

激突。
そして、浩平の前に転げる少女がひとり。
「これでは、まるで俺が悪いみたいじゃないか」
「って、あたりまえでしょ!?」
がばっ!と顔を上げる少女、七瀬留美。
「長森、後は任せた!俺には使命があるのだ」
とか言いつつ、駆け出す浩平。
「はうぅ・・・・浩平、無茶苦茶だよっ!」
慌てて後を追う瑞佳。
ひとり取り残された七瀬は、全身に殺意をみなぎらせて跳ね起きる。
「いい度胸じゃないのっ!この・・・・」
無意識のうちに、クリスタルを掴もうとする七瀬であったが。
「あ、あれ?」
いつもなら、どれだけ遠くへ投げ捨てようともいつのまにかポケットに入っているという、どっかの魔剣ス○ームブリ○ガー並みにしつこいクリスタルが、ない。
代わりに、ジャリッとした欠片がたくさん。
「え?ええぇーーーっ!」
七瀬は、歓喜の叫びをあげた。
あれほど悩まされたクリスタルが、粉々に砕け散っている。
つまり、これは。
「あ、あたしは・・・・あたしは、呪われた運命から解放されたのねッ!」
思わず、名も知らぬ男子生徒を拝んでしまう七瀬。
ああ、今思えば運命的なものさえ感じる。
これで、あたしは本当の乙女への第一歩を踏み出すことが出来るのよ!
もしかしたら、あの人は私の王子様かもしれないっ!!

・・・・

転校初日の折原浩平との邂逅によって、その思い込みが間違いであったことに気付かさ れるのは、周知の通りである。

 

 

放課後。
「よう、Dガァル」
そう声をかけられて、七瀬はそちらに目をむけた。
なんでDガァルなどと呼ばわられて自分のことと気付くかといえば、相手が大胆不敵にも七瀬の目の前に立っているからである。
どうやら、命がいらないらしい。
「それじゃ、一緒に帰ろうか、Dガァル」
見れば、今朝方七瀬に衝突してきた男だ。
「うん!どこかによって帰ろうよ・・・・って、なんであたしがあんたと一緒に帰んなきゃいけないのよ!」
「まあまあ、知らない仲でもないだろうに」
「今日知り合ったばっかりでしょっ!だいたい、Dガァルってのは何なののよ」
「ん?意味がわかんないのか?デンジャラス・ガール。で、Dガァルだ」
「・・・・あのねぇ」
「なんならデストロイ・ガールでもいいぞ」
七瀬留美改めDガァルは、無言で拳を振り上げた。
「ま、待てDガァル!今日はお前にいい話を持ってきたんだ」
「いい話?」
とりあえず、拳を止めるDガァル。
「いい話って、何?」
「う、うむ」
きっちり眼前5mmの位置で停止したDガァルの鉄拳から距離をとりつつ、浩平は訊いた。
「お前、まだ部活は決めてないか?」
「だいたい決めてるわよ。茶道部にしようか美術部にしようか、迷ってるところ」
「そんなものお前には似合わんぞ。牛乳部か魚拓部にしておけ」
「末期の言葉は、それでいいのね」
Dガァルは、再び殺人鉄拳のモーションに入る。
さらば、折原浩平。
「も〜、そうじゃないよっ!」
せっかくこのままおとなしく話が終わろうかというところに、瑞佳がやってきて余計な茶々を入れた。
ちっ。
続けにゃならんのか。
「ごめんね〜、Dガァル。浩平が変なこと言って」
「変なこととは何だ。万国共通徹頭徹尾万客御礼に認められる正しい見解・・・・ではないな、うん」
浩平は、三度動き始めたDガァルの拳を見て意見を翻した。
「それで」
浩平と話していては精神がもたないと判断したのか、Dガァルは瑞佳に訊ねる。
「いったい何の用なの、本当は」
「うん。もし良かったらなんだけど、外宇宙開発機構に入らない?」
「はぁ?何それ、クラブなの」
フッ、と妙な笑みを浮かべつつ、浩平がその質問に答えた。
「外宇宙開発機構は外宇宙開発機構だ。その名の通り外宇宙を開発することを目的とすると称して、日夜クソ甘くて長官以外には誰も食べることの出来ないワッフルの買い出しに出かけたり、クラブ活動と偽り学校からせしめた金で怪しげなぬいぐるみを買い集めたりと、まさに人類の未来を担う活動を行っている私設機関だ」
要するに、怪しげな組織である。
「誰が入るかっ!!」
当然の反応だ。
だが、浩平は慌てず騒がず、但しニヤリと笑って付け加える。
「常にクールでとんでもなくつっけんどんでありながらなお『乙女』と称される茜長官をはじめ、ここにいるただの猫マニアでありながら『乙女』と称される長森、人類の限界ぎりぎりまでいったんじゃないかと思えるほどのドジでありながら『乙女』と称される澪、半ば野生ではないのかと思えるほど動物じみていながら『乙女』と称される椎名など、多数の『乙女』を抱える機関でもある」
無茶苦茶言っているような気がする。
「お、乙女・・・・」
しかし、Dガァルの心は大きく揺らいでいるようだ。
Dガァルよ、乙女なら何でもいいのか?
「ハッキリ言って、外宇宙開発機構の構成員にあらざるもの乙女にあらず、だ」
「そ、そうねっ。なんか、乙女っぽい組織よねっ!」
騙されている。
Dガァル、あんた騙されているよ。
「それじゃ、とりあえず見学してみようかなぁ・・・・」
すっかりその気のDガァル。
だが、そんな彼女の前に一人の女が立ちふさがった。
「そうはさせないわよ」
「え?っと、誰?」
はて、と首をかしげるDガァルに、浩平が説明する。
「ああ、あれは広瀬真希。このクラスの女どもの中心に立つとまで言われているが、実のところそうでもしなければモブ扱いで終わってしまうため、やむにやまれずでしゃばりをやっている悲しい女だ」
ずいぶんひどい説明である。
「広瀬さん、どうしたの??」
これまた首をかしげて訊ねる瑞佳。
さっきの浩平の言と広瀬の額に浮かんだ青筋との相関関係に気付いていないらしい。
だが、広瀬とて立ちグラのある女である。
ここは、ひとつ咳払いをして自分を誤魔化し、台詞を続けた。
「ふっふっふ・・・・まさか勝手にこっちに突っ込んできてくれるとはね。飛んで火に入る夏の虫とはこのことよ、ブレード!」
ビシィッ!とDガァルを指差す広瀬真希。
「そ、その呼び方・・・・まさかッ!アンタはッ!」
驚愕の表情を垣間見せるDガァルの眼前で、広瀬はポケットからきらきらと輝くクリスタルを取り出す。
「オットセッターッ!」
掛け声と共に、瞬間、クリスタルが放つ光で形成されたフィールドが広瀬を包み込む。
そして、その光が消えた後に立っていたのは、夜店で売っているような妙ちくりんな仮面とデパート屋上のヒーローショーで使われるようなへっぽこな鎧を身に着けた、やはり広瀬真希その人だった。
「オットメン・ダガー!」
高らかに名乗りをあげる広瀬真希。
自称、オットメン・ダガー。
「さぁて・・・・まずはアンタから消させてもらうわよ。折原ッ!」
どうやら、先ほどの浩平の暴言、聞き流したというわけではないようである。
「な、なんで俺なんだ!?狙いはDガァルじゃないのか」
「やかましいッ!将を射んとすればまず馬を射よ、って言うでしょう!」
よく分からない論理変換を行い、当面の恨みを晴らそうと弓を構えるオットメン・ダガー。
「ちょ、ちょっと待てっ!なんでダガーなのに弓なんか持ってるんだぁっ!」
「いちいちうるさいわね。そんなのタ○ノコに訊きなさい!」
ちょっと不穏当な発言をして、これ以上の問答は無用とばかりに、オットメン・ダガーは光の矢を乱射する。
たちまち瓦解する教室は、阿鼻叫喚の地獄絵図だ。
「もらったぁっ!」
オットメン・ダガーの必殺の刃が学生服を切り裂く。
しかし、それは浩平ではなかった。
「くっ・・・・沢口かっ!」
「お、俺は、南、だぁ・・・・」
バタリと倒れる沢口。
浩平お得意の沢口バリアーだ。
「折原ぁ!ブレードぉ!どこに消えたっ!」
目標を見失ったオットメン・ダガーは、手当たり次第に破壊活動を繰り広げる。
何とかオットメン・ダガーの目をごまかし物陰に隠れることが出来ていた浩平&瑞佳、そしてDガァルであったが、このままでは発見されるのも時間の問題だろう。
善後策を練る必要があった。
「くそっ!沢口バリアーはもう使えねぇしなぁ・・・・」
「はう〜、どうすればいいんだよ」
「Dガァルに頑張ってもらうしかありません」
「「茜長官!!」」
浩平と瑞佳の声がハモる。
「いつの間にそこに居たんだ?」
「最初から居ました。そもそも、私たちは同じクラスです」
「まあ、それはそれでよしとしよう。で、何で一年生の澪が長官の隣に居るんだ?」
浩平の言う通り、茜長官の隣ではスケッチブックを抱えた小柄な女生徒上月澪がニコニコと笑っていた。
『あのね』
「ふむふむ?」
『私はオペレーターだからなの』
「理由になっとらんわーっ!」
思わず、時と場合もわきまえず大声でツッコミを入れてしまう浩平。
お笑い系の悲しい性である。
「折原ぁ〜〜〜、そこかぁっ!」
案の定、浩平たちはオットメン・ダガーに発見されてしまう。
「今引導を渡してやるわ」
じわじわと迫るオットメン・ダガー。
「わぁっ!こ、浩平〜〜〜、大変だよっ!早く逃げないと、殺されちゃうよっ!」
焦る瑞佳に、茜長官は淡々と告げる。
「今からでは、脱出は不可能でしょう」
「えらく平然としてるな、茜長官?」
浩平の問いは軽く無視して、茜長官はDガァルに視線と言葉を向けた。
「時間がありません。Dガァル、早くオットセッターを」
Dガァルは、驚愕の表情で茜に詰め寄る。
「あ、あんた、なんでそれをっ!?」
「私独自の調査と研究によって知りました」
「どういう研究なのよっ!?」
「私独自の調査と研究です」
「どういう研究なんだ?」
「私独自の調査と研究です」
「どういう研究なんだもん?」
「・・・・コックリさんです」

(業務放送:ただいま、大変わかりにくいネタが使用されたことを、深くお詫び申し上げます)

「だ、誰があんなものに!」
Dガァルは、一言のもとに茜長官の要請を拒否する。
まあ、あのオットメン・ダガーを見ていれば、それもむベなるかなという気がするが。
「だいたい、変身用のクリスタルは、今朝のそこのバカと衝突しちゃったときに散っちゃったし」
「大丈夫です。この子に埋め込みました」
そう言いつつ、茜は小さな女の子を差し出す。
「みゅ〜♪」
繭だった。
額のあたりに、オットメンの変身用クリスタルが輝いている。
「茜長官・・・・あんたは鬼か?」
浩平の静かなツッコミを、茜長官は一言で受け流す。
「私は、その時点で最善と思われる行動をとっているだけです」
「私は嫌だって言ってるでしょ!私は乙女になりたいんであって、オットメンになりたいんじゃないわよっ!」
「ですが、ここで敵のオットメンに殺られてしまえば、永遠に乙女にはなれませんよ?」
「そ、それはそうだけど・・・・」
なおも抵抗を試みるDガァルに、茜長官の無言の視線が突き刺さる。
俗に言うアイ・コンタクトというヤツだ(違う)。
ついに根負けしたDガァルは、肩を落とし涙ながらに言った。
「ぐすっ・・・・分かったわよ。繭、オットセッター!」(涙)
「みゅ〜?みゅ♪」
「って、ぎゃーーーーっ!」
繭がDガァルのお下げにぶら下がる。
そして、ぺかーっ、と光を放ったかと思うと、クリスタルフィールドを形成。
Dガァルはクリスタルフィールドに包まれる。
そして、クリスタルフィールド内に小人さんが現われ安っぽい仮面と鎧を強制的に装着。
最後に大小ひと揃えの木刀を無理矢理持たせて、Dガァルを放り出す。
これが、オットセッターによる変身プロセスである。

ちゃっちゃちゃ〜ん、ちゃちゃ〜〜ん。

「オットメン・ブレードッ!」(滝涙)
「ムッ・・・・出たわね、ブレード!」
立ちふさがるブレードを見て、さすがにダガーは歩みを止めた。
「まあ、いいわ。まずはアンタに洗礼を加えてから、じっくりと折原を永遠の世界へ送ってやるっ!」
ブレードは無言でうつむいたまま、一歩も動こうとしない。
「死ねッ!ブレード!」
声も高らかに、ダガーは手にした弓状の武器(一応はスローイング・ダガーの射出器)でブレードに迫る。
ガキンッ!
だが、ブレードはダガーに一瞥もくれぬまま、手にしたオット木刀でその一撃を軽く跳ね返す。
「な、なに!この攻撃が通用しない!?」
狼狽するダガーに、ようやくブレードが顔を向ける。
その瞳には、既に狂気が宿っていた。
「殺すわ・・・・」
すさまじいプレッシャーに、ダガーは二歩三歩と後退する。
「私をこんなにした、オットメンを殺して、殺して、皆殺しにして、最後に折原を殺して、乙女になるのはそれからよっ!」
「な、なんというプレッシャー!これが、メインキャラの力なのかっ!?」
というか、自分を捨てた人間の強さだと思う。
「まずは、そこの小説版でちょっと目立ったぐらいでいい気になって、所詮立ちグラ止まりの刺身のツマに過ぎないって事実をわきまえてないバカ女から始末するっ!」
ぷちっ。
どこかで、堪忍袋の尾が切れる音がした。
見れば、ダガーの瞳もまた、ブレードと同じ色を宿していた。
「ブレェ〜〜ドォォォッ、殺スッ!」
言うが早いか、ダガーは猛然とブレードを攻め立てる。
しかし、その攻撃はほとんどブレードのオット木刀に防御されてしまっている。
地力の差がありすぎるのだ。
すぐに形勢は逆転し、ダガーはブレードに弾き飛ばされてしまった。
「ひ、ひどいよ、Dガァル。あの言い方はあんまりだもん!」
とどめを刺すために追撃をしようとするブレードを、瑞佳の声が引きとめる。
なぜ広瀬を擁護するのか、という疑問が、ブレードの思考を狂気から幾らか呼び戻す。
「広瀬さんは憎まれ役だけど、世が世なら影のヒロインにもなれてたはずの人だよ。確かにどう贔屓目に見てもとんでもないことしてるけど、それは浩平だっておなじだもん。というか、多分浩平の方がもっとひどいよ」
「そ、それはそうかも・・・・」
あっさり納得するブレード。
「きっとヒロインになれば、広瀬さんだってもっと人気が出るはずだよ。現に、広瀬さんのファンだっているんだもん」
「長森さん・・・・あんた、本当にいい人ね」
さすがに勢いをそがれ、武器を下ろすダガー。
やはり、やさしさって素晴らしい。
たったひとりの少女のやさしさによって、平和への道が、今、開かれようとしていた。
「ま、人気投票は最下位で決りだろうけどな」
今、閉じた。
さすがは浩平、一言多い。
ぶちぶちぶちぃっ、と堪忍袋の緒がまとめてはじけ飛ぶ音が聞こえて、オットメン・ダガーは再び修羅モードへと突入する。
「オ・リ・ハ・ラァァァ〜〜〜ッ!コロォォォオオォォスッ!!」
絶叫と共に、ダガーは浩平めがけて一直線に突撃をかける。
そして、その線上にはブレードが突っ立っていた。
「お、落ちついて、広瀬さん!このSSの作者だって『七瀬・茜・浩平・住井に次いで広瀬がお気に入りだ』って言ってたし!」
ブレードの必死の説得にも、ダガーは止まらない。
「私はッ!私は住井以下かァァァ〜〜〜ッ!?」
絶叫をあげつつ迫るダガー。
既に、ブレードとの距離は幾らもない。
「くっ!?避けるのが間に合わない!」
そのことを悟ったブレードは、万感の思いを込めて口を開いた。
「・・・・さよなら、ダガーッ!」
ブレードのお下げが展開、まばゆい光を放つ!
「ルミ・テッカーァァァッッ!!」
そして気合一閃、ブレードの口から膨大な量のエネルギーが放射された。
圧倒的な圧力と熱量が、オットメン・ダガーを包み込む。
「だ、だからダガー役は嫌だったのよぉぉぉっ!」
哀れ、オットメン・ダガーこと広瀬真希は、その暴力の渦に飲まれいずこへとも知れず消えて行くのであった。
済まない、広瀬。
でも女キャラの中では私的には第3位だぞ。
「一番に、なりたかった・・・・」
それは、ムリ。

 

 

エンディングテーマ『Angry of love』

凍り付くよなマーダー・ガール
お怒りのわけを教えて
浩平に常識無いの?
悪い夢ならば今すぐ覚めてよ
Ah 昨日までの竹刀と防具を脱ぎ捨て
Ah 乙女の留美になれる道を探してく
angry of love

 

 

[次回予告]

オットメン・ダガーを倒したDガァルに迫る、次なる刺客オットメン・エビル。
Dガァル=オットメン・ブレードは、最強のオットメンに勝てるのか?
そして、もう一人のオットメン・レイピアは・・・・

エビル「兄さんは間違ってる。私たちは演劇部のために戦わなくてはならないのよ!」
レイピア「え〜っと、『お兄ちゃん』って言っておくね」
Dガァル「あたしはあんたらの肉親でもなければオトコでもなぁ〜〜いっっ!」(涙)

仮面の下の七瀬を笑え

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